乗り鉄コンテンツの開始について

本サイトは、もともとは株価のチャート表示と分析のWebアプリTacticoに関するコンテンツを載せるためにつくったものである。これは岡嶋大介がビジネスと趣味半々で運営するものであるので、ついでに個人的なことがらについてもこのサイトに書いていくことにする。

始まりは近所の公園めぐりから

この活動のルーツを考えると、1~4歳くらいの子を持ったことがあれば誰でも経験あるように、子供と一緒に公園で遊ぶことである。最初は自宅からチャリで行ける範囲の公園にしていたが、あるときから「毎回必ず、過去に行ったことのない公園に行く」というマイルールを設定した。行ったことのある公園だと大人は退屈だが、初めての公園なら楽しいというのを発見したからである。さらに、子供が電車好きなのと、自分が車の運転は苦手、都内だと駐車場のある公園は少ない、という事情が重なり、電車+徒歩で東京近郊の公園を毎週探索する活動が始まったのである(自宅は飯田橋と市ヶ谷の間のエリア)。おそらく、きわめて狭小なものを除けば、東京23区内の公園の90%は訪れたことがあるはずだ。

公園要素がなくなって鉄道のみに

僕には子供が4人いるが、そのうち2番目(2011年生まれ)が唯一の男子、かつ知的障害があり、鉄道好きである。よくYouTubeで鉄道関連を見ている。以前は他の妹たちも一緒に連れて行って公園で遊んでいれば良かったが、妹たちが小学生になると公園に連れていく必要もなくなり、コイツだけを連れていくようになった。

彼の目当ては鉄道であり、公園には興味ない。なので外出のターゲットが公園から鉄道にシフトする。そのため前述のマイルールが少し姿を変え、「毎回未体験の路線や乗り方を体験する」となる。毎週あたらしい企画を考えて3年ほど過ぎ、今や「近所のお出かけ」としては大がかりな鉄道旅行になってしまった。気づけば鉄道ファンにもアピールできる企画と自負している。これは記事にまとめて一般に公開する価値があるのではないかと思ってこれをスタートしたわけである。

障害者と介助者は運賃半額

障害者割引の細かいルールは鉄道会社ごとに違うようだが、東京近郊においては障害者+介助者用の2枚のPasmoを得た時点で事実上一緒なので、フル活用させてもらってる。これなら普通にPasmoで乗れば割引が適用されているので便利である。(1年に1回更新手続きが必要) なお、半額は乗車券のみで、特急や新幹線に乗ったりすると威力は減ってしまう。(個人的には、特急料金にも割引を適用してもらいたいと強く望む)(規約上、JRの急行料金も半額らしいのだが、今やJRの急行は存在しない)

さて問題はSuica/Pasmo圏外に行くときで、以前は毎回みどりの窓口に行って切符を買う必要があった。最近報道されているとおり、有人窓口はどこも混雑しているのでこれは避けたい。

ところが最近(確か2024年はじめごろ)、えきねっとWeb上でマイナンバーカードを使ってあらかじめ認証/登録することで、障害者+介助者の割引乗車券をWebで買って駅の自動券売機で発券、という手段が可能になり、一気に可能性がひろがった。これもこのブログに鉄道コンテンツを載せる動機のひとつである。

しかし、えきねっとはWebはまずまずの機能を持っているが、スマホアプリが昔からクソ。買えるチケットの種類があまりにも限定的だし、動作も重すぎる。

自分自身の楽しみでもある

当初知的障害のある息子のために始めた企画ではあるが、実は今や自分の趣味を立派に兼ねている。時刻表を見て移動を企画する、地図を見て興味の出たところに行ってみる、というのは楽しい。以前は海外出張のついでに近隣の場所へ足を延ばす(例えば、香港のブルース・リー像を見るために3時間寄り道した)のもやっていたが、仕事の情勢が変わり最近は出張はなくなってしまった。それでも、よく地図を見れば日本限定であっても興味のある場所は尽きない。人生で初めて歩く街や名所、というのはつねに面白いものだ。

実際、僕も子供のときから鉄道好きで、宮脇俊三作品もほぼ全部読んでいるほどだが、彼のような趣味が40代後半になって再発したという見方もできる。しかし、宮脇俊三の時代と比べ、2024年現在はローカル線の本数が激減しているので新幹線以外での遠距離鉄道旅行は本当に不便になってしまった。

列車本数が少なくなってスケジュールを組むのは難しくなったが、乗車中は自分の公私あわせてやっているさまざまな活動を静かに内省する時間として実は価値がある。知的障害のある息子もレアな鉄道に乗れると満足するようだし一石二鳥である。僕にとってはこの鉄道旅行とサウナが精神的に豊かな時間なのである。